「ファンクショナルトレーニング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。日常的にトレーニングをしている方は一度は耳にしたことがあるかもしれません。
ファンクショナルトレーニングとは、機能的動作を獲得するためのトレーニングです。
機能的とは、自身の体をイメージ通りにコントロールできたり、体の各関節が適正な可動域で動かすことができたりと、人間が本来発揮できるパフォーマンスを最大限に高めていくものになります。

ファンクショナルトレーニング理論は、アメリカの理学療法士であるGray Cook氏が考案されました。
Gray Cook氏はファンクショナルトレーニングにおいて指標となるべき五原則を提唱しています。
まずは五原則から確認していきましょう。(五原則と共にキーワードも挙げておきます。)
ファンクショナルトレーニングの五原則
⒈ 重力の利用 (抗重力)
⒉ 分離と共同 (joint by joint理論)
⒊ キネティックチェーン (運動連鎖、OKCとCKC)
⒋ 三面運動 (矢状面・前額面・水平面)
⒌ 力の発揮と吸収 (プライオメトリクス)
よくファンクショナルトレーニングと聞くと、TRXやウォーターバッグなどを用いた動作主体のトレーニングを思い浮かべる方をよく見かけます。
もちろんそれらも原則に則っていればファンクショナルトレーニングとなります。
しかしファンクショナルトレーニングとは、トレーニング種目ではなく、概念を表します。
人間の機能的な動作を引き出すために、この原則は抑えておきましょうという指標に過ぎません。
競技の動作に近かったり、ケトルベルやTRXを使用すること=ファンクショナルトレーニングということではないので注意が必要です。
次回からは五原則について詳しく説明していきます。